流産と染色体異常

染色体異常をもつ受精卵の多くはは, 発育を開始はするもののある程度以上は(その染色体異常の程度によってかわります)成長することができず, やがて成長が止まります. つまり, 死亡してしまいます. 死亡した胎児を子宮の中にとどめておくわけにはいかないため, 胎児が死亡すると出血が始まり, 子宮が収縮して胎児を子宮から押し出します. これが流産です.

受精時に40%近くあった染色体異常の胎児は, 妊娠週数が進むにつれて流産して少なくなり, 分娩時には1%弱となります. つまり, 受精時に40%近くあった染色体異常の児はほとんどが流産というかたちで妊娠を終了します. 

実際, 流産した胎児及び胎盤の染色体検査を行うと, 60〜80%に染色体異常が認められます. 流産はある意味では染色体および遺伝子をいまのかたちで子孫に残そうという自然の選択作用だともいえます. 

日母医報:199245日より

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