習慣流産の検査

 

習慣流産に関する検査の多くは血液検査です. 検査の項目としては次の通りです.

染色体異常 

両親に外見上異常のない場合でも染色体異常の保因者である可能性があります.染色体異常というと深刻そうに思えますが, 人間の数%は何らかの染色体異常を持っています. 詳細はこちら. そんなに珍しいことではありません. この検査のみ男性・女性双方に対して行います.

内分泌異常 

患者さんの家族歴・症状などから甲状腺の病気・糖尿病・乳汁分泌症などが疑われる場合には, 甲状腺ホルモン異常 糖尿病 高プロラクチン血症などがないか調べます. 

自己免疫異常

抗核抗体, リウマチ因子, 抗リン脂質抗体 (抗カルジオリピン抗体・抗フォスファチジルエタノールアミン抗体・抗フォスファチジルセリン抗体・ループスアンチコアグラント)等について調べます. この分野は進歩が早く保険医療制度が追いついていない部分があるため, 一部患者さんの自費診療で検査を進めます.

凝固機能異常

上記の項目と一部重複します. 習慣流産の原因として血栓症・血栓傾向がクローズアップされています. 血栓症の傾向がないかどうかを調べる検査です. 主にアンチトロンビンIII, プロテインS, プロテインC, その他の凝固因子を調べます. 

血液型検査

血液型の不適合のため流産・死産が発生している場合があります. 血液型が特殊な血液型ではないかどうか・不規則抗体がないかについて調べます.

HLA検査

一時期, HLAの一致・不一致が習慣流産と関係するといわれていました. 現状ではこの考え方は否定されつつあります. 当病院では一部の患者さんに対してのみHLA検査を行っております.

これより下は血液検査ではありません.

子宮の異常 

子宮奇形・中隔子宮・子宮筋腫・頚管無力症などがないかどうかを, 超音波検査・子宮卵管造影検査・子宮鏡検査を組み合わせて調べていきます.

感染症 

女性生殖器に感染する細菌であるクラミジアの検査を行います. 患者さんの既往歴・家族歴を検討して必要であれば結核菌の検査を行います.

流産検体の染色体検査

この項目は今までの検査とは意味合いが違います. 流産で子宮からでてきた胎児の細胞に染色体異常がないかどうか調べる検査です. 流産の原因が胎児の要因なのか, 胎児の要因ではないのかを調べます. 子宮から取り出してすぐの流産した胎児の細胞が必要です. 手術室で清潔に取り出した検体でないと検査できません. 冷凍・冷蔵・乾燥した検体では検査できません. 保険が適応とならないため私費での検査となります. \20,000〜\30,000程度.

 

 

Homeへ